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XBRL誕生と発展史

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世界における主なできごと-2

2004年5月10日~14日 「第9回XBRL国際会議」がニュージーランドのオークランドで開催されました。この会議は“Exchanging Business Information”というテーマの下に、ニュージーランドの証券取引所の取組みが紹介されるとともに、日本における具体的な取組みの事例として、日本銀行の和田芳明氏が日本銀行ならびに大手銀行における実証実験について、また東京証券取引所の時田優氏が決算短信においてXBRLを採用した経験について講演しました。開催国のニュージーランドから60名以上、国外から130名以上(日本からは31名を含む)、合計190名以上が参加しました。
2004年11月15日~19日 「第10 回XBRL国際会議」がベルギーのブリュッセルで開催されました。“Financial Reporting Goes Global: XBRL and IFRS Working Together”というテーマの下に、30カ国450名が参加して開かれたこの会議は、過去最大規模となりました。米国SEC、欧州銀行監督委員会(CEBS)、英国FSAなど欧米各国の金融監督機関からの講演が相次ぐ中で、日本のFSAがEDINET にXBRLを導入するニュースが飛びこんできたことは、記憶に残ることとなりました。ヨーロッパで開催されたこの国際会議のテーマの通り、欧州では 2005年からIFRSに基づく報告が施行され、IFRSタクソノミが注目されました。この会議では、XBRL利用者側に焦点が当てられ、XBRLインスタンス文書を作成するためのMicrosoft WordおよびExcelのアドインも発表されました。
2005年4月26日~29日 「第11回XBRL国際会議」がアメリカのボストンで、30カ国から380名が参加して開かれ、これまで北米で開催されたXBRL国際会議としては最も良いものとなりました。この国際会議は“Better, Faster, Smarter Business Reporting Using XBRL”をテーマとして開催され、AICPAプレジデント兼CEOのBarry Melancon氏、Financial Executive Instituteプレジデント兼CEOのColleen Cunningham女史、米SECのチーフ・アカウンタントDon Nicolaisen氏、FASB会長のRobert Herz氏を始めとして50名余りが講演しました。とりわけ、SECのOperations & Management Office of the ChairmanのManaging ExecutiveであるPeter Derby氏は、SECで同年始まったEDGARシステムにおけるXBRLによる報告書任意提出計画(XBRL Voluntary Filing Program)に、上場企業の積極的な参加を呼びかけました。SEC、FASB、FEIが国際会議という公の場で講演するのは、XBRLの歴史の中で今回が最初であり、長く待たれたことがようやく実現しました。この会議の中で開催された国際運営委員会では、XBRLフランスがProvisional Jurisdictionとして参加することが決定されましたが、これは欧州におけるXBRLの普及がさらに前進しつつあることを意味するものです。
2005年11月7日~10日 「第12回XBRL国際会議」が東京(会場:ロイヤルパークホテル)において、XBRL International、XBRL Japan、日本公認会計士協会の共催によって開催されました。XBRL国際会議が東京で開催されたのは2回目であり、「Bringing Business into Focus with XBRL - Revolution in Corporate Reporting」というテーマのもと、20カ国421名が参加しました。東京国際大会は、XBRL Japan会長・金井淨氏、日本公認会計士協会会長・藤沼亜起氏、XBRL International会長・Kurt P.Lamin氏の主催者挨拶で始まり、株式会社東京証券取引所取締役会長・西室泰三氏による基調講演のあと、企業会計基準委員会副委員長・西川郁生氏、金融庁企業開示課長・池田唯一氏、米国SEC・Jeff Naumann氏、日本銀行金融機構局・和田芳明氏、米国連邦預金保険公社(FDIC)・Mike Bartell氏と多彩なセッションが開催されました。SECのセッションでは、SEC委員長Christopher Cox氏からVTRによるスピーチをいただくなど、「XBRL誕生5周年」という節目の年にふさわしい盛り上がりを見せました。また、韓国をはじめとするアジア諸国からの多くの参加者を迎えるなど、XBRLのアジアでの広がりを実感する大会でもありました。
2006年5月16日~19日 「第13回XBRL国際会議」がスペイン・マドリッドにおいて「A working Reality:Sharing the same language」というテーマのもとに開催され、21カ国、約470名が参加しました。開催国スペインにおける活動報告(CNMV:スペイン証券監督機関、スペイン中央銀行において既にXBRLシステムが実稼動している)をはじめ、2010年に法人税申告のXBRLデータ授受開始を発表したばかりの英国、国家タクソノミ・プロジェクトに基づくタクソノミの正式版が完成間近のオランダなどの欧州勢からの報告に続いて、日本勢のXBRL実用化の発表等、各国におけるXBRLの具体的な実用化が際立った大会となりました。日本銀行の和田芳明氏は、2006年2月より500行庫以上の金融機関から、財務データを受領するためのXBRLシステムが本番稼動を開始し、新銀行東京の丹治氏は、融資のオンライン申し込みにXBRLデータ授受を利用するシステムを発表、また東京証券取引所の土本氏は決算短信XBRLデータの試験公開プロジェクトをはじめとする東証のXBRL化への取り組みを発表されました。
2006年9月18日 「XBRL Dimensions 1.0」が正式に勧告されました。
2006年11月13日~16日 トルコのイスタンブールにおいて、第17回WCOA(World Congress of Accountants、世界公認会計士会議)が開催されました。WCOAは、1904年の初回会合以来、今日まで続いている歴史ある会合であり、4~5年毎に世界各国の会計士や会計関係者が一堂に会することから、「会計士のオリンピック」とも呼ばれています。 今回の大会は、「Accountants : Generating Economic Growth and Stability Worldwide」をテーマに開催され、世界120カ国から6,000名近くが参加。日本からもJICPA(日本公認会計士協会)藤沼亜紀会長以下会計関係者を中心に140名ほどの参加者があったほか、XBRL-Japan関係者からも、東京商工リサーチ渡辺栄一氏、日本銀行和田芳明氏の2名が参加して、財務データの授受に果たすXBRLの重要性に関し、プレゼンテーションを行い、高い関心を集めました。
2006年12月4日~6日 「第14回XBRL国際会議」がアメリカ・フィラデルフィアにおいて「Interactive Data:The Revolution in Business Reporting」というテーマのもとに開催され、27カ国、約500人が参加しました。この大会では、US SECのCox委員長が始めて直接登壇し、Interactiveな企業情報の重要性について述べ、XBRLの可能性に言及しました。
2007年6月4日~7日 「第15回XBRL国際会議」がドイツ・ミュンヘンにおいて「Integrating Business Reporting Worldwide From SMEs to Large Companies」というテーマのもとに開催されました。
SAPのXBRLへの取り組み、欧州における中央銀行以外のXBRLへの取り組みなどをはじめとして目新しい話題が発表されました。アジア地域からはインド、台湾、中国、日本から証券取引所関係者がXBRL適用に関する取り組みをそれぞれ紹介しました。
2007年8月6日 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにおいて、同国中央銀行の主催によるXBRL セミナーが開催され、同国政府並びに会計関係者など170名が参加しました。海外からも、日本銀行和田芳明氏のほか、スペイン中央銀行Manuel Ortega氏、ブラジル中央銀行Paulo Caetano da Silva氏がゲストスピーカーとして参加し、各国中央銀行におけるXBRLの実用化状況について発表を行い、同国におけるXBRL化のモメンタム加速に貢献しました。
2007年8月9日 チリの首都サンチアゴにおいて、同国公認会計士協会の主催によるXBRLセミナーが開催され、同国政府並びに会計関係者など120名余りが参加しました。海外からは、アルゼンチンでのセミナーを終えて駆けつけた日本銀行の和田芳明氏のほか、アルゼンチン中央銀行のXBRLアドバイザーDaniel Diaz氏らがゲストスピーカーとして登壇し、XBRLの概要とそれぞれの国におけるXBRLの現状等に関し発表を行い、同国におけるXBRL化への取組みのキックオフを果たしました。
2007年11月5日~7日 アムステルダムにおいて、CEBS(Committee of European Banking Supervisors : 欧州銀行監督委員会)が主催するXBRL Work-shopが開催され、欧州17カ国の監督当局、金融機関等の関係者約70名が出席しました。域外からのゲストスピーカーとしては、日本銀行和田芳明氏が招かれ、日本銀行におけるXBRLプロジェクトの概要についてプレゼンを行い、高い関心を集めました。
2007年12月3日~6日 「第16回XBRL国際会議」がカナダ・バンクーバーにおいて「Convergence, Communication and Interactive Data」というテーマのもとに開催され、世界各国から約280人が参加しました。ゲストスピーカーには、US SECのCox委員長のほか、日本から五味前金融庁長官も登壇し、EDINETプロジェクトについて紹介したほか、日本の金融庁と米国SEC、英国IASCとがタクソノミのあり方について共同で検討していくと述べ、注目されました。
2008年5月5日~8日 「第17回XBRL国際会議」がオランダ・アイントホーフェンにおいて「Evolution of Business Reporting : XBRL in Action」というテーマのもとに開催されました。欧州を中心に、多くの参加者が集まり、XBRLの実用化例を相互に報告し、知見の共有を図りました。
2008年10月6日~7日 インド・ムンバイ近郊のプネにおいて、インド準備銀行主催のXBRLセミナーが開催されました。 同セミナーには、地元インドの監督関係者、金融関係者に加え、タイ、インドネシア、マレーシア等のアジア地域中銀からの参加者等、全体で約80名が出席、またゲストスピーカーとして、日本銀行和田芳明氏、XBRL International Vice Chairman Conor O'kelly氏、スペイン中央銀行Ignacio Boixo氏、同Victor Morilla氏、オーストラリアのAPRA(Australian Prudential Reporting Agency)からStave Davis氏の5名がプレゼンを行いました。同セミナーは遅れ気味であった同国におけるXBRL化推進のキックオフイベントとして位置付けられ、会議の最後にはジュリスディクション設立に向けXIIへの正式申請を行った旨のアナウンスがあり、満場の拍手が沸き起こりました。
2008年10月15日~16日 「第18回XBRL国際会議」がアメリカ・ワシントンDCにおいて「Business Reporting for Better Decisions by Managers, Investors, Governments and Citizens」というテーマのもとに開催され、33カ国、約530人が参加しました。折からの金融混乱の中での開催となりましたが、ビジネスリポーティングの透明性確保が、市場のより良い機能に結びつくとの問題意識の下、多様な議論が展開されました。
2008年12月18日 米国証券取引委員会(US SEC)がXBRLによる報告の義務化を承認、発表しました。米国会計基準(USGAAP)を採用している時価総額50億ドル以上の大企業(約500先)は、2009年6月15日以降に終了する最初の四半期に関する財務報告からXBRLでの報告提出が求められるほか、それ以外の米国会計基準採用企業も、その後2年の間に順次XBRLでの報告提出を行うこととなりました。また、国際会計基準(IFRS)採用企業は、2011年6月15日以降に終了する会計年度に関する財務報告から、やはりXBRLでの報告提出が求められました。
2009年4月27日 XBRL Internationalは、組織のガバナンス体制強化を目的として、新たにBoard of Directors(理事会)を設けることを発表、8名の理事が任命されました。
2009年6月23日~25日 「第19回XBRL国際会議」がフランス・パリにおいて「Reducing reporting burden with XBRL」というテーマのもとに開催され、37カ国、約400人が参加しました。本会議では、永年の懸案となっていた「フォーミュラー」の仕様(Formula Specification 1.0)がrecommendation(勧告)として正式承認されたほか、Board of Directorsのメンバーとして、日本銀行の和田芳明氏を含む3名が追加任命されました。

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